自動車税と自動車重量税の違い 払った税金は戻ってくるの?
先に払った税金は戻ってくるの?
車を所有すると、「自動車税(軽自動車税)」と「自動車重量税」がかかってきます。どちらも、法律で定められた期間分を「前払い」します。
「じゃあ、期間の途中で車を買い替えたら、先に払った税金は戻ってくるの?」
気になりますよね。
前払いした分は、できれば返還してほしいものです。今回は、「車の税金の還付について」お伝えいたします。
自動車重量税とは
新車を取得した時や車検の際に、車の区分や重量によって課税される”国税”です。
簡単に言えば、公共の道路に車を走らせることによりかかる税金です。車をもっていても、車検を受けずにいると重量税はかかりません。※この場合は当然道路も走れません。展示だけしているレトロカーなどですね。
自動車重量税は、車検の際に支払いますので、自家用車なら毎年払う事はありません。(4や1ナンバーの貨物は1年)
車検の有効期間の2年分を前払いします。
ちなみに昔は新車の登録から11年目以降の乗用車は「1年車検」、という事もありましたが、法律が変わって現在は2年です。
その代わり、新車登録から13年経過すると車検の際の自動車重量税は普通車の場合は「約1.3倍」に割増になります。
納付方法は、自動車重量税納付書に相当する金額の印紙を貼り、提出することで納税を行います。
このあたりは、ほとんどディーラーや車検業者が代行して行いますので、実際の書類などは知らない方が多いのではないでしょうか。
また、平成31年4月30日までエコカー減税が延長されていますので、それまでは対象となるエコカーは新車購入時、初回の車検の際に自動車重量税の減免されます。
自動車税とは
自動車税は登録した都道府県から請求される「車を持つこと=ナンバーを取得、維持すること」に対して毎年支払う都道府県税(地方税)です。
この金額は、自動車の種類、用途、排気量などから計算されます。
グリーン化税制の施行により、CO2排出量や燃費の性能に応じて、自動車税の税額が変わる場合があります。
ハイブリッド車などはCO2排出量が少ないため25%〜75%までの減免があります。※グリーン化税制は平成31年3月まで延長されました。
逆に、新車登録から13年を超えた車は、約15%多く課税されます。
、
毎年、4月1日を起点とした車の所有者に対して自動車税納税通知書が送付されます。手元に届くのは大体5月に入ってからです。
納付方法はこの納税通知書をもって、銀行やコンビニで支払います。この時、納税証明書に受領印をもらいます。
以前はこの納税証明書が車検の際に提示が必要でありましたが、平成27年4月以降は電子化により省略できるようになりました。※当然ですが自動車税が未納であれば車検を受けることはできません。
支払期限は5月31日となっています。納付書の到着から、支払期限までの期間があまりありませんので、「払い忘れ」には注意が必要です。
延滞すると、きっちり延滞金を取られます。
現在の自動車税のテーブルは、
総排気量 | 年税額(自家用車) |
---|---|
1,000cc以下 | 29,500円 |
1,000cc超 1,500cc以下 | 34,500円 |
1,500cc超 2,000cc以下 | 39,500円 |
2,000cc超 2,500cc以下 | 45,000円 |
2,500cc超 3,000cc以下 | 51,000円 |
3,000cc超 3,500cc以下 | 58,000円 |
3,500cc超 4,000cc以下 | 66,500円 |
4,000cc超 4,500cc以下 | 76,500円 |
4,500cc超 6,000cc以下 | 88,000円 |
6,000cc超 | 111,000円 |
となっています。
車を買い替えたら、払った税金は戻ってくるの?
- 自動車重量税 -
車を「適正に廃車」にした場合には、納付された重量税が月割りで戻ってきます。
「適正に廃車」とは、廃車業者やディーラーなどに引き渡し、不法投棄されずにリサイクル法に沿って、適正に「解体」される事です。
中古車として売った(下取りに出した)場合には税金は戻ってきません。次にあなたの車を中古車として買う人も、車検の有効期間中の税金を払う必要はないのです。
同じ車でも、車検の有効期間が長い車の方が査定が高くなる理由は、ここにあります。
ですので、中古車として売ろうと(下取りに出そうと)する場合は、車検の有効期間が長い場合は、査定金額の交渉材料の一つにして下さい。
- 自動車税 -
こちらも自動車重量税と同様です。廃車の場合は翌月から年度末分が還付されます。(軽自動車税は戻りません)
中古車として売った(下取りに出した)場合には税金は戻ってきません。
以上の事から、
下取りや買取に出して廃車(スクラップ・解体)にしない場合は、税金は戻らない
という事になります。
車検がまだまだ残っている、売却時期が4月から間もない、といった場合は今の車の査定時にプラス査定になるはずですので、査定見積りの時に是非確認してみてください。
そうすることで、「おっ! この人、車について色々知っているな!下手な駆け引きはしない方がいいようだ。」と思ってくれるはずです。
いい査定額を引き出せますよ。
税金の還付も気になるけど、もっと重要な事がある!
それは、愛車の査定額です。
車の査定金額は、ディーラーと買取専門店では「平均で16万円も差がつく」というデータがあります。※(株)エイチームライフスタイルが実施した2015年7月1日〜2016年6月30日のアンケート結果
ディーラーは新車を売ることが本業ですので、下取りに関してはあまり力を入れません。営業マンも車を下取ったところで成績にはなりません。
ディーラーの下取り査定は、取引のある業者に手間をかけずにそのまま売っても「儲かる」価格、つまり安い金額で提示されるケースが多いのです。
それに新車の値引きと混同されてしまって「本当の下取り額と値引き金額がわからない」、というケースが大変多くあります。
実は、車の査定価格には「相場」はありますが、毎日変動しているので、ネット上にも「最新」の相場は存在しません。
査定する側も、一般ユーザーが相場を把握していないことを、知っています。
そのため、ディーラーの下取り査定は勿論のこと、買い取り専門店でも1社だけの査定金額を信じるのは危険です。
ですので、車の買い替えを考えだしたら、愛車の査定相場を知っておくことは重要です。
そうすることで、愛車を安く買いたたかれることを防げます。
愛車の最新の査定相場は、こちらのサイトで調べることができます。簡単な入力で、すぐに愛車の査定相場が分かります。
同時に、複数の買取り専門業者に見積もりを依頼できますので、一番高く買取ってくれる業者と金額も分かります。
無料で使えますので、一度試してみてはいかがでしょうか。
2019年、消費税が10%に!
2015年10月に10%に上げると言われ、なかなか実施されなかった消費税増税ですが、今年2019年10月にいよいよ10%に増税されます。
この増税により、低所得者層の負担が大きくなること避けるため、毎日の生活において幅広い消費者が消費・利活用しているものに係る消費税負担を軽減する、という考え方に基づき、特定の品目に対しては軽減税率(8%)が適用されます。
でも自動車の消費税は10%です。
自動車の消費税にともない、これまでダブル税金といわれてきた「自動車取得税」(2019年2月現在は軽自動車2%、それ以外の自家用自動車は3%)は廃止される予定です。
当然といえば当然のことだと思います。
いずれにせよ、200万円の車であれば、消費税が2%上がると、単純に4万円多く出費することになりますので、今年車の買い替えを考えているのであれば、増税前に買い替える方がお得ですよね。
ただし、契約時点ではなく「納車日」が増税前で有る必要があるので、早めに検討した方がいいでしょう。
増税前の駆け込み需要は必ず起こりますし、人気車種で有れば納車に数カ月かかるケースもあります。
まとめ
・自動車税、自動車重量税は車を「廃車」にすれば戻ってくる
・下取りや買い替えの場合は、査定価格に反映されている「ハズ」
・税金の還付も大事だが、愛車の査定価格を比較し、一番高い価格で売ることも超重要!
・消費税10%増税前の買い替えは、「納車日」に気を付ける